分譲マンションの修繕積立金(栃木県/訪問介護員/67歳/女性)

私は栃木県に住む67歳の訪問介護員です。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。


日本国内でマンションが販売されるようになってから約半世紀が経ちました。初期の頃に販売された物件の中には、修繕積立金という制度そのものが存在していなかったり、あったとしてもごく少額の金額設定になっているものが少なくありませんでした。販売業者としては、自社もしくは自社の系列会社が運営する管理業務に対する報酬さえ確保することができれば何も問題はありません。そのために、管理費の金額は高くても、修繕積立金の方は非常に低い金額設定になっているケースが数多くありました。しかし、新築の建物も年数が経過すれば必ず劣化してきます。鉄筋コンクリート造りの建物でも12~13年ごとに大規模修繕を実施しないと、建物の性能を維持し続けていくことができなくなってしまうのです。


マンションは一般的に鉄筋コンクリート造りとなっていますので、大規模修繕の際にかかる費用は、木造の一戸建て住宅とは比べ物にならないほど高額です。建物全体に占める共有スペースの面積も大きいですから、かなりまとまった金額の修繕費が必要となってきます。月々の修繕積立金の額が低い場合、積み立ててあったお金だけで修繕費全額をまかなうことはできませんので、不足分を一時金として各所有者から徴収することになります。しかし、マンションにはいろいろな人が住んでいますので、当然支払えない人も出てきます。お金が足りなければ修繕計画を進めることができませんので、マンションの老巧化がドンドン進んでしまいます。実際にそのような例が多発したために、最近では最初から修繕積立金の金額が高めの設定になっているケースが増えてきています。