私は福島県に住む67歳の建築士です。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。

中古マンションを年途中で購入した場合、固定資産税がかかってくることを、意外と多くの方が意識していないように見受けられます。通常、固定資産税はマンションの区分所有者に課せられますが、この区分所有者であると判断されるタイミングが毎年1月1日のみなのです。つまり、1月1日時点で固定資産課税台帳に所有者登録がされている方が、当該物件の納税義務者となる訳です。ところが、中古マンションを年途中で購入した場合（これが普通ですが）、その年の固定資産税を支払う義務が生じているのです。例えば、年途中の6月に中古物件を購入したとします。この場合、その年の前半年分を前区分所有者が負担し、残りの半年を新しい区分所有者が負担することになります。

このように年途中で不動産の売買が行われる場合、引渡日を基準として日割の税額を購入者に負担してもらうのが一般的です。反面、新築マンションの場合はメリットがあります。それは年途中で購入すると、その年の固定資産税の課税がないことです。極端に例えれば、1月2日に新築物件を購入した場合が最大のメリットを享受できます。その年の分を負担する必要がなくなる訳で、ほぼ1年分がお得になるケースが出てきます。固定資産税の観点から見れば、中古マンション購入の場合は新築物件のように優遇税制がないと言うことができますが、実際には販売価格の有利さで十分カバーできる話なので、必要以上に神経質になることもありません。日割で負担することを頭に入れて、資金計画を作っておけば問題ないでしょう。