僕は岡山県に住む75歳の臨床工学技士です。僕のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
マンションは地震に対して大丈夫なのかという問題があります。マンションは鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造、もしくは重量鉄骨造の建築物です。通常は耐火建築物であり、1981年以降は新しい耐震基準にそって構造計算が行われ、施工もそれに沿った施工管理がなされているので倒壊するようなことはないものです。高層のマンションでは地震力を制御吸収されるように制震構造や免震構造などの工法が取られ、揺れを少なくする工法が取られています。普通硬い支持地盤で支える杭基礎が採用されているので液状化現象も起こらず一応は安心できるものです。問題になるのは1階部分を柱間だけにした壁の少ない構造です。この場合にはせん断破壊を起こして腰折れし、その階へ上階が落下する可能性があり、平成6年の大地震でも見られました。
壁の量も規定が設けられているのと、そういう構造のものは避けるように指示されているのでこういうケースは起こらないものと思われます。度重なる余震や地震を何回か受けているとクラックヒビ割れが生じる場合があり、これは雨水の浸入による外壁タイルの剥がれや鉄筋の錆びの進行によって強度低下を招き、自重の重さによっては倒壊へと繋がる可能性もあるので注意は必要です。ニュースにもなりましたが、ビルの浮いた長さ8メートルぐらいの外壁が下の道路へ落下して車を潰したことがありましたが、こういうことも有り得ることです。バルコニー部分も施工時に適切に配筋がなされていない場合には事故も起こり得るので注意が必要です。建築年数が余りに古いと耐震診断を行って補強するよりも取り壊した方が得策となります。