私は富山県に住む75歳の能楽師です。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
分譲マンションを購入する際に、築年数を重視する人は多くいます。一般的に新しい方が状態が良く、傷や汚れなどが少ないです。したがって衛生面や見た目を気にする人は、築数年程度のいわゆる築浅物件を購入します。しかし築浅物件は、古い物件よりも高い価格で販売されています。そのため予算を考慮して、あえて古い物件を選ぶ人もいます。また古い物件だと月々の修繕積立金が高くなる場合が多く、後から高いお金を支払うことになるのなら先に支払っておこうと、築浅物件を選ぶ人もいます。このように、分譲マンション選びにおいて築年数は、非常に重要なものなのです。見た目や費用の問題だけではありません。築年数はマンションの安全性にも大きく関わってきます。
建物は建築基準法にもとづいて建設されているのですが、建築基準法は頻繁に見直しがおこなわれています。特に大きな地震が起こった後などは、耐震基準が厳しくされることが多いです。たとえば1981年におこなわれた見直しでは、耐震基準がかなり厳しくなりました。それにより、それ以降に建設された建物は、震度6や7という大きな地震が来ても、簡単には倒壊しない頑丈な作りになっています。したがって、その前の年に建設されたマンションとは、築年数としてはたった1年しか違いがありませんが、耐震性能にはかなりの差があるのです。分譲マンションを選ぶ際には、築年数にこだわることも大事ですが、建設された当時の建築基準法のチェックも大事なのです。