地震を制御する「制震マンション」(山梨県/医療保険事務/69歳/女性)

私は山梨県に住む69歳の医療保険事務です。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。


日本のマンションはすべて建築基準法の耐震基準を満たして建てられています。そのため、すべてのマンションは阪神大震災クラスの地震にも耐えられる耐震構造となっています。ただし、今の耐震基準は1981年に改訂されているため、1980年前に建てられたマンションの場合は、耐震性能に不安がある物件もあります。仮に耐震構造の建物であっても、地震がきたときに家具が倒れないにする工夫が必要です。最近は「制震装置」を取り付けたマンションが増え、注目を集めています。制震とは、地震の揺れをいったん建物が受け止めて、揺れを軽減する仕組みです。各階の壁部分に仕組まれるのが特徴で、耐震構造に比べ建物の損傷や家具の転倒などの危険を小さくすることができます。


制震装置は、取り付ける建物や地盤に対する制約がないのが大きなメリットです。制震装置は建物の基礎部分ではなく各階に仕組まれるため、地下室のある住宅や軟弱で液状化しやすい地盤の土地に建てられている建物にも設置することができます。また、60mを超える超高層の建物でも効果を発揮しやすいのも特徴のひとつです。それだけでなく、コストが比較的低価格ですむことや、大地震がきても建物の損傷が小さくなるため、補修費用が安くなる点が大きなメリットです。現在、建物は耐震構造であることは当たり前ですが、一部の住宅メーカーでは制震装置が標準仕様でついています。制震装置はいろいろな住宅メーカーが開発しており、形状や素材などにもいくつかの種類があります。