中古マンションの耐用年数をどう考えるか(宮城県/鑑定人/68歳/男性)

僕は宮城県に住む68歳の鑑定人です。僕のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。


鉄筋コンクリート造りの場合、キチンとした設計・施工・管理修繕が行われている前提ですが、分譲マンションの実質的な耐用年数45年~60年程度ではないかと考えられています。中古マンションを購入される方の多くが思われるのが、ここは終の棲家にできるのだろうか、ということです。もし購入する物件の耐用年数が45年であるとすれば、30歳の時に築25年で購入しても、自分が住まえるのは20年間しかないじゃないか、と心配される訳です。この耐用年数の問題を解決するために、マンション購入は生涯に1度だけ、という固定観念を一旦横に置きましょう。購入者ご自身やご家族の年々変化する生活スタイルに合わせ、より適切な物件に都度住み替えてゆくのが適当である、と考えてみてください。


このような臨機応変な考え方で物件を探してみると、築年数のみにこだわらない中古マンション選びができるのではないでしょうか。ただし、そのような前提で物件探しをするのであれば、先々の住み替えを考慮して、将来のリセールバリユーをシッカリ意識しておく必要があります。売りに出した時に容易に買い手が見つかるように、もしくは賃貸に出した時に容易に借り手が見つかるように、という観点からの物件選びが大切になります。例えば、立地の良さ、使いやすい間取り、敷地内駐車場など共用施設の充実は、押さえておくべきでしょう。これに対して、適切なタイミングでリフォームをしつつ生涯住み続ける、という考え方もあります。この場合は、販売価格が高めでも耐久性が高いマンション、管理費や修繕積立金が高めでも維持管理が適切にされている物件を選択するのが良いです。そして、リフォーム対応が容易な部屋を予め選択しましょう。