中古マンションのローン審査と耐用年数(兵庫県/建築士/45歳/男性)

僕は兵庫県に住む45歳の建築士です。僕のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。


中古マンションは低価格なこともあり、最近では購入する人が増えていますが、こうした需要の拡大を受けて不動産販売大手会社がリノベーション事業に参入する動きが顕著になっています。中古物件には住宅ローン審査において、一体どんな点に注意すればいいのかというと、担保物権となる住宅の価値・評価になります。例えば、築20年のマンションに対して35年ローンの仮審査申込をした場合には、築55年のタイミングが完済となります。税法上で定めるマンションの法定耐用年数は47年となり、これが一つの寿命とみられています。しかし、銀行は一般的に住宅ローン審査では法定耐用年数内に完済することを前提としており、前述のケースでは審査に落ちる可能性もあるので、ローン返済期間に対してはよく対策を立てることが必要になります。


また、中古マンションの耐震性と築年数には大きな関係があり、中古建築物の安全性・耐震性は築年数からもある程度判断することができますし、築年数だけでなく建築時期によっても耐震性の違いを見ることができます。建築時期・築年数から耐震性を判断すると、1982年以降の物件なら耐震基準のしっかりした建築物件だと判断できます。1981年に建築基準法が改正され、それに合格する耐震対策がなされているマンションならある程度安心できると考えられることから、この辺が狙い目の築年数物件ということになるでしょう。また、2005年の耐震偽造問題を受け、2006年にも建築基準法の大きな改正がありましたので2006年以降の建築物件ならかなり信頼度も高いと言えます。