マンションの耐用年数の見極めについて(北海道/審判員/44歳/男性)

僕は北海道に住む44歳の審判員です。僕のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。


マンションの平均寿命はどれくらいであるのかを検討する上で、国土交通省の報告を参考にすると、新規物件においては46年、建て替え後の物件で建築後37年というデータがあります。マンションの耐用年数に関係する専門的な要因からすると、マンションの本体における要素としては、コンクリートの水セメント比(コンクリートを構成するセメントと水の割合)だとか、鉄筋のかぶり厚さ(鉄筋の周りを覆うコンクリートの厚さ)などの要因があります。水セメント比が高いコンクリートは時間経過による劣化が起きやすく、ヒビなどが入りやすくなります。また鉄筋のかぶり厚さが厚いほど中の鉄筋は錆びにくくなります。その他の要因としては、マンション入居後のメンテナンスとの関連性や、あとは地震などの外的要因などがあります。


マンションの耐用年数を一般の人が購入の際などに見極める方法としては、住宅性表示制度を活用する方法があります。同制度を利用している物件においては、一般の人に分かりやすいように表示されています。具体的には、住宅性能評価の項目の中の劣化等級という項目に着目します。等級1とは、建築基準法に定められた最低基準を満たしている物件で、等級2がおおむね2世代程度、50年から60年の耐用年数の物件、等級3がおおむね3世代程度、75年から90年の耐用年数の物件であることを表示しています。また実際には、30年から40年で壊される物件が多いのは、設備配管の問題と関係しているためです。つまり大半の物件が設備配管がコンクリートに埋められてしまって交換できない構造になっていることが原因しています。