私は岩手県に住む26歳の鑑定人です。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
マンションの分譲価格を設定する時に、まず最初に行われるのは、そのマンションの中で最も標準的な住戸を選び出すことです。標準的な住戸を基準にし、他の住戸と比較していきながら評価していきます。次に各住戸の特徴を見ながら足し算や引き算をしていきます。例えば、一般的にエレベーター付きのマンションの場合、上階の住戸に人気が集まる傾向があるので、1階上がるごとに30万円プラスというように少しずつ足し算をしていき価格を決定していきます。角住戸かどうかという点も人気の集中度が異なります。そのため西南角住戸はプラス50万円、さらにルーフバルコニーが付いている場合はプラス100万円というように価格を付けていきます。
実際はもちろんこんなに単純なものではなく、販売前にはもう一工夫されています。建築延べ床面積のうち、エントランスやエレベーターホールなどの共有部分は約2割程度が必要になるため、住戸として販売できるのは残りの8割程度ということになります。実際に売り出す時には、原価から積み上げてはじき出された価格をベースにして、その時の市場の状況や、周辺で売り出されている物件の販売状況を見ながら販売直前で決定されます。また、建物の日陰などによって販売が苦戦しそうな住戸を割り引いて目玉商品としたり、最多価格帯の付近の住戸の値段を下げて購入者に割安な印象を与えるようにするという手法もマンションではよくとられている販売手法です。