鉄筋コンクリート造のマンションの耐用年数は37年。だからといって、壊れるわけではない。(沖縄県/アートディレクター/53歳/女性)

私は沖縄県に住む53歳のアートディレクターです。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。


国土交通省が発表している資料では、鉄筋コンクリート造のマンションの耐用年数は37年になっています。しかし実際には、築後37年以上を経過している分譲マンションは数多くありますので、耐用年数が37年というのは、必ずしも現状を反映しているとは言えません。鉄筋コンクリート造のマンションは、耐用年数の37年を超えたら住めなくなるということは全くなく、定期的に大規模なメンテナンスを行なっていれば、60年以上に渡って問題なく住み続けることができます。建築家や大学教授などが算定した鉄筋コンクリート造の共同住宅の寿命は、60年から150年になっています。実際にヨーロッパの共同住宅は、築後100年以上を経過している物件が数多くあります。


建物の減価償却を計算するための税法上の耐用年数は、鉄骨造で19年から34年、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造では47年になっています。ただしこれはあくまでも税法上の耐用年数であり、実際のマンションの寿命を反映していません。実際の分譲マンションの寿命は個別性が極めて強く、建物の寿命は物件によって違いがあります。定期的なメンテナンス工事も大切ですが、何よりも大切なのは、物件を建築する時に、手抜き工事をせずに、きちんと工事が行われたかが問題になります。建物の寿命を図るうえで最も大切な要素は、建築工事に使われたコンクリートの質です。セメントをたっぷり使って作られたコンクリートは強度が強いので、建物の寿命を長くすることができます。