私は奈良県に住む74歳のパティシエです。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
不動産の広告には築年数の記載が義務付けられています。一般には古い物件ほど損傷が多くなるので、築年数は不動産を選ぶ際の大きな基準となります。反面、古い物件ほど価格が安くなることも事実です。マンションでは築10年~15年の間で価格が急激に下落しますが、一戸建ての場合はなだらかなカーブを描いて低下し、築30年を過ぎるとほとんど変化しなくなります。これは建物の評価額がほぼゼロになるためと考えられます。中古の一戸建てを購入する場合には、築年数と価格のトレードオフがポイントのひとつになるでしょう。日本人は新築志向が強く、古い一戸建てはあまり売れないとされてきましたが、近年では築30年超の中古住宅が年々売り上げを伸ばしています。
築年数の古い中古一戸建てが売れている理由としては、第一に価格の安さが挙げられます。第二に物件数の豊富さです。建設ラッシュの時期に建てられた住宅が、人口数の減少に伴い余ってきているわけです。第三に、リフォーム技術の向上も寄与しています。これまで住めなかった古家でも、リフォームすれば住みつづけられるようになり、新築するよりトータルコストが抑えられるため、見直されてきたと考えられます。ただし築年数の古い一戸建ては、建物の状態に大きなバラつきがあり、軽いリフォームで済む物件もあれば、本格的な解体修理が必要な物件もあります。外見だけでは素人には判断のつかないことも多いので、専門家によるホームインスペクション等を活用したいところです。