私は静岡県に住む63歳のディーラーです。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
日本は世界でも稀に見る「地震大国」です。阪神淡路に続き、東日本でも大震災が起き、人々の「耐震」に対する意識は高まる一方です。そんな中、マンションを購入しようとする方は、どのような点に注意すべきでしょうか。そもそも現在の耐震基準は1981(昭和56)年に法律で定められました。それによると、耐震性は震度6~7程度(地表の加速度で400ガルという揺れの強さ)では建物が倒壊・崩壊しない(人命が損なわれるような壊れ方はしない。)というものです。さらに言えば、震度5強程度では損傷を生じない(大規模な工事を必要とする修復が不要な程度)とされています。これは大変頼もしいことですが、この基準で守られるのは「命」だけです。
確かに、人間にとって「人命」は何物にも代え難い大切なものです。しかし、それだけでは、何千万円ものお金を支払ってマンションを購入する意味がありません。そこで2000年に、新しい住宅性能表示制度が出来ました。これは新しい耐震基準の1.25倍(学校や避難所などに相当)や1.5倍(病院や消防署などに相当)の物件を明記するものです。この基準に当てはまる物件なら、命だけでなく財産も守ることが可能です。また、物件を購入する際には、揺れを抑えて家具の転倒を防ぐ「免震マンション」を選ぶと良いでしょう。さらに、マンションの地震対策としては、市販の突っ張り棒やチェーンなどで家具を固定したり、置き家具よりも収納家具を選ぶという方法も有効です。