地震が起きると危険なマンション(千葉県/ニュースキャスター/57歳/男性)

僕は千葉県に住む57歳のニュースキャスターです。僕のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。


最近では、耐震強度が足りなくなった老朽化マンションが増えています。全国で、昭和56年以前の旧耐震基準で建てられた物件が約106万戸あり、地震の震度6以上で倒壊する危険性があるといわれているのです。このような建物の老朽化に伴い、空室率が上昇している事が問題となっています。実際、日本全国に広がる756万戸の空き家のうち、実に6割強がマンションです。空き家率が高くなると、管理体制が甘くなってしまいます。共用施設が汚れていたりしても、誰も修繕しようと考える人はいません。さらには空室を防ごうと、物件の値下げや入居時の条件を緩めた結果、治安が悪化する悪循環が起きています。では、劣化したマンションは建て替えれば良いと考える人は多いでしょう。


しかし、建て替えはそう簡単ではないです。まず、マンションの建て替えには、物件の所有者全員の同意が必要とされています。ただし、同じ場所での建て替えは5分の4以上の同意、改修の場合は4分の3以上の同意です。けれども、高齢者の住人の多くは建て替えずに、現状維持を望む方が多いのが事実です。というのも、資金調達が難しいからです。国や自治体では、老朽化マンションの建て替えを促進するために色々な対策を立てています。まずは、所有者の8割程度の合意があれば、土地と建物をすべて売却できるように検討されています。また、ある自治体では、問題を抱える物件に対して、管理士を派遣するなど、さまざまなサポートを行っています。