僕は鹿児島県に住む36歳の摺師です。僕のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
今のマンションは、一年中快適に過ごせるように気密、断熱化などが進んでいます。しかしデメリットとして、風通しがあまり良くなく、湿気がこもりやすくなっています。外が寒い冬であっても、室内は暖かく過ごすことができます。ただ、室内外の寒暖差を原因とする結露も起こりやすくなりました。そして、住まいに使われる材料が痛みやすい傾向にあり、シロアリやダニ、カビが発生しやすくなって、これらを防ぐために、化学物質による薬剤処理が施されるようになったのです。それに加えて、施工性や耐久性などを高めた便利な建材も昨今では増えて、それらの多くに化学物質が使われています。化学物質は、住まいをはじめ生活用品や衣料品など至るところに存在します。
その一部は空気中に浮遊し、無意識のうちに体内に取り込まれます。化学物質過敏症は、蓄積された化学物質の総量が、体のもつ許容範囲を超えると発症する危険性が高まります。なお、有害な化学物質が付着した住まいが引き起こすめまいや吐き気、頭痛、目がチカチカするなどの症状は、一般的にシックハウス症候群と呼ばれています。これを防ぐためには、化学物質の低減と十分な換気が必要です。2003年7月には、建築基準法によるシックハウス法が施行され、対象物質の使用量などが規制されています。本格的に測定したい場合は、専門の第三者機関に依頼した方が安心です。また厚生労働省のホームページでは、公に発表している測定方法を調べることができます。