私は京都府に住む54歳の入国警備官です。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
アベノミクス効果もあるのでしょうか、新築中古を問わず最近は分譲マンション購入が盛んです。物件探しにおいては立地や間取り、築年数ばかりが注目されて、地震対応の観点はおざなりにされている感は否めません。チェックされるのは、せいぜい耐震構造の有無くらいではないでしょうか。やはり地震発生時に一番重要なポイントは、その物件の建っている地盤です。端的に申し上げれば、地震に強い分譲マンションを購入したければ、堅固な地盤の上に建てられている物件を狙え、と言うことです。この地盤は本当に大切で、この堅い地盤を支持層などと称しますが、地表面から深い支持層までの間には軟弱地盤があります。このため、建物をシッカリ支持層で支えるための工法が採られているのか、設計図面等で確認する必要があるのです。
平成7年の阪神淡路大震災では、地盤に問題があったマンションは被害が多々ありましたが、現在では地盤改良が施されており、いろいろ工夫されています。しかし、地表面から支持層までの距離は短いに越したことはありません。物件の構造図には、地表面から支持層までの地質の層を表してる柱状図と杭の設計図があります。購入候補の分譲物件がどのような場所に建っているかを知りたい場合は、支持層の深さ、杭工法、地盤改良対策の有無など、チェックしてみることをお勧めします。分譲マンションの入手は人生で何度もない大きな買い物です。建物ならば専有部分であれ共有部分であれ、後から手を入れることができる可能性もありますが、地盤だけは誰も何ともできません。是非、物件が建っている地盤にも注目して、地震に強いマンション選びをしてください。