私は新潟県に住む35歳のソムリエールです。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
新築中古を問わず、分譲マンション購入を検討されている方がシビアになるのは、毎月課される修繕積立金です。この修繕積立金が安ければ、その分譲マンションは売れやすくなる、という法則があります。果たして修繕積立金が安い物件は、本当に買いの物件なのでしょうか。分譲マンションの購入希望者の中には、以下のように考えておられる方も少なくないでしょう。修繕積立金みたいな訳の分からんお金は極力払いたくないから、なるべくこれが安い物件を探し出してやろう。ただでさえ住宅ローン返済が大変なのだから、無駄金を払っている余裕はないよ。こんなところでしょうか。では結論です。修繕積立金は、本来はその物件の長期修繕計画に基づき算出されるべきものです。
新築販売当時の金額は、マンション規模と管理会社の経験値で決められたり、各住戸を売りやすくするために安めに設定されたり、適当な匙加減のものも珍しくないのです。また、長期修繕計画に基づく金額は必要最低限のものです。したがって、長期修繕計画以外の修繕、突発的な事故対応、自然災害による突発的な出費も当然考えられる訳で、修繕積立金はちょっと高いかな、くらいの設定が丁度良い場合が多いのです。では、修繕積立金が安すぎるとどうなるでしょうか。将来の大規模修繕時に混乱するのは勿論ですが、区分所有者は一時金を徴収されることになりますので、ここで経済的に負担できない区分所有者が出てしまうと、修繕自体が実施不可に陥る可能性が生じます。そうなると、マンション自体の資産価値の維持が難しくなりますし、居住者の安全も確保が困難となるリスクが高まります。