一戸建ての頭金はゼロでも大丈夫か(岐阜県/セラピスト/37歳/女性)

私は岐阜県に住む37歳のセラピストです。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。


一戸建て住宅を購入するのに、頭金をいくら用意すればよいか、悩む人は数多くいます。ハウスメーカーや仲介業者のサイトでは、住宅価格の20%を目安としていることが多いようです。これは昔の住宅金融公庫が、ローンの借入限度額を不動産価格の80%までとしていたことに基づきます。つまり残りの20%は自己資金で賄うしかなかったわけです。現在の住宅金融支援機構は、不動産価格の100%を融資してくれますから、頭金は必要ないことになります。しかし全額をローンにして返済に行き詰まり、家を売ろうにも評価額が下がってしまって、どうやっても返せなくなったというケースを耳にすることもあります。適正な頭金の額というのは存在するのでしょうか。


この問題を解決するには発想の転換が必要です。ローンが破綻するのは頭金が足りなかったからではなく、ローンそのものが無理だったからです。欲しい一戸建ての価格から借入額を決めるのではなく、借入可能な額から購入できる一戸建てを絞り込むことが重要です。具体的には、ローンの返済額が収入の2~3割で収まるようにし、緊急時のためにボーナスは計算外とします。無理のない返済計画をシミュレートしたうえで、借入可能な限度額を算出します。これに頭金を足した額が、購入可能な一戸建ての最高額ということになります。ただし、手持ちの現金を全部投入してしまうと、いざというとき生活に困ることにもなりかねません。あくまで余裕を持った資金計画を立てるようにしましょう。