私は岐阜県に住む47歳のレスキュー隊員です。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
一戸建ての耐用年数は、使い方で大きく変わってきます。例えば40年くらい持つと言われて建てた家も、丁寧に手入れをしてあげるのと、そうでないのでは違ってきます。風呂場や水回り系統をマメに掃除してあげて、カビや腐食を防いであげること。フローリングの床は、ワックスをマメにかけて、傷がつきにくしてあげること。そのような積み重ねをすれば、当初期待した耐用年数を、ピカピカの過ごしやすい家で暮らすことができるでしょう。家の中の、小さい買い替えはたくさん出てきます。障子は自分で張り替えられても、ふすまが汚れたり黄ばんだりしたら、買い換える必要があります。また、トラブルがないとしても、例えばキッチンでは、換気扇のしくみや収納、素材の人工大理石の強度など、20年で大きく進歩していますから、使い勝手のために変えたくなる人はいるかもしれません。
私たちは、天災などの想定していなかったトラブルにも遭遇します。例えば先日の大震災、液状化被災地では、新築の家が傾いたり沈んだりしてしまいました。一方で、門扉やブロック塀こそ傾いても、家そのものはちっとも歪んでいない住宅もあるのです。何が違うのでしょうか。実は、そもそも液状化が懸念されていた土地では、家を建てる段階で地盤強化の推奨をされることも少なくありませんでした。お金がかかることなので、推奨されながら断った家庭もたくさんあったでしょう。しかし今回、それが明暗を分けてしまったんですね。選んだ土地によっては、建て物そのものだけではなく、地盤という基礎固めも、家の耐用年数にかかわる重要なファクターと言えるでしょう。