私は島根県に住む72歳の建築家です。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
マンションには管理費や修繕費積立金というものが毎月必要となってきますが、一戸建ての場合にはそのような決まった費用を払う事はないですが、将来いずれ修繕をする時のために毎月決まった金額を貯めておくのがベストでしょう。畳の表替え・屋根の修繕・トイレ・浴槽などの設備の交換や改装など様々な経費が必要となってきます。どんな建物でも年月が経てば劣化しますし、設備も年月が経てば必ず故障します。だいたい目安として10年目で100万円、30年目で500万円程度が目安と言われています。ただ、マンションのように毎月決まった金額を払う必要はなく自分自身で各々の修繕経費のタイミングは判断する自由がありますので、今年は積立が厳しいので来年にしようなど、ある程度の融通がきくのは大きなメリットです。
また、マンションのように毎月決まった修繕積立金を支払っていても引っ越しをしてしまえばそれは戻ってくる事はありません。一戸建てで自身で修繕費を積立していて万が一、転勤などやむを得ない事情で引っ越しをしても、それはそのまま自身の貯蓄として残りますのでそのような場合でもメリットとなります。貯蓄の程度やその時の家計状況によって、今年は屋根だけの修繕・来年は畳の表替えだけなど自身で気になるところから、その時の金銭状況によって臨機応変に修繕出来るのもメリットだと思います。マンションでも一戸建てでも維持費は必要になってきますが、その時の家庭状況によって融通がきくのは一戸建てならではのメリットではないでしょうか。