僕は滋賀県に住む59歳の環境デザイナーです。僕のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
マンション選びにはいろいろなポイントがあります。賃貸ならいざしらず、分譲なら大きな買い物になるわけで、様々な点を考慮して慎重に選びたいものです。多くの観点の中で東日本大震災以降、大きくクローズアップされているのが「地震に対する強さ」です。「耐震」や「制震」、「免震」などの言葉を聞いたことがある人は多いはず。しかしその違いや意味などまで把握しているでしょうか。また、地震が実際に起こると、問題はそのマンション建屋だけにはとどまりません。元々の地盤が強いかどうか、街として災害に強いかどうか、水害のリスクはどうか、災害時の避難場所が近いかどうかなど、実はチェックしておくべき点は多岐に渡ります。大きな出費をして手に入れるマンションですから、災害によるリスクもちゃんと考えておく必要があります。
建物のつくりで言えば、「耐震構造」「制震構造」「免震構造」というものがあります。これは建物の揺れに対する設計上の対策です。簡単に言うと、耐震は堅いつくりで揺れに抵抗、制震は建物内部に設置した部材で揺れを吸収、免震は建物自体を揺れを吸収する部材に乗せているつくりです。地震に対する耐久力は一般的に耐震<制震<免震ですが、コストも同じ順で高くなります。まずはどのつくりになっているかのチェックが基本になるでしょう。次に地盤の強さは政府がまとめた「ゆれやすさマップ」をチェックすると大まかな強さを把握することができます。一般的には古い台地は強く、昔川底だった土地は弱いという傾向があります。災害、水害のリスクは各自治体がまとめたハザードマップのチェックが一番。火災、水害、地盤沈下など、様々なリスクを確認することができるはずです。大きな買い物であるマンション、悔いのないよう検討して購入しましょう。