私は島根県に住む63歳の不動産鑑定士です。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
修繕積立金とは、マンションなどの集合住宅に必要となる資金です。集合住宅の場合、一戸建てとは異なり住民で共有するスペースが少なからず存在します。そのスペースも年数がたてば劣化し、修繕する必要が出てきます。設備に関しても修繕や新たに設置することもあります。例えばエレベーターもその一つで、時がたてば新たなエレベーターを購入する必要が出てくることもあります。その修繕や設備に必要となる資金は莫大なものです。必要な時に住民から一気に集めると言うのは困難で、そのためあらかじめ月々定められた額を住民に納めてもらい、資金を貯蓄しておくためのものが修繕積立金です。その金額は建物によって様々で、またずっと一定額のところと年々増加していくところとあります。
現在、大半の集合住宅が年々金額が増加する形式を取っています。これは住宅購入の初期にかかる費用を少しでも抑えるためです。しかしここで注意が必要です。住宅ローンは返済が終われば払わなくて良くなりますが、修繕積立金はそうはいきません。住み続ける限り発生する費用です。住宅を購入する際に、この費用が後々増加した時に払いきれるのか、ということを考える人はなかなか少ないです。考えるのは住宅ローンの返済だけという方の方が多いです。しかしここを考えずに購入してしまうと、例えば老後に年金生活となった際、支払いきれなくなる可能性もあります。住宅を購入する際には、修繕積立金の支払いについても念頭に置いてライフプランを考えるべきです。