マンションの間取り表記のSとは何か(茨城県/検疫官/64歳/男性)

僕は茨城県に住む64歳の検疫官です。僕のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。


分譲マンションの広告やパンフレットを見ると、例えば3SLDKのように、LDKの前にSが入る間取りタイプを見かけます。図面上でカウントすると部屋の数は4つで、これは4LDKと同じに映ります。では何故に4LDKではなく、3SLDKの表示となっているのでしょうか。そもそも間取り図のSとはサービスルーム、つまり納戸の略なのです。建築基準法で定められた採光や換気の基準を満たせない、居室扱いできない部屋のことを指しています。マンションによってはNと表記されるケースもあり、いずれも収納ペーストしての利用が主眼となりますが、実際には照明やエアコン設置のための対応がされている場合も多く、子供部屋や書斎として転用している居住者も珍しくありません。


また間取り図で時々目にするDR(ドレッシングルーム)やDS(ダクトルーム)などの表記も、同じく建築基準法で居室の基準を満たさない小スペースを指しています。いずれも明確な表示の基準はなく、不動産会社の判断に応じて呼び名が異なっているのが実態です。同じく最近良く見かけるようになったDEN(本来は英語で洞穴とか巣の意味)も、基本的にはSのサービスルームと同じものです。ただし間取り図にDENと表記されているマンションの場合、納戸よりも書斎や趣味の部屋としての使い方が提案されている場合が多いです。敢えて家族から離れて一人になれる空間を、自宅内に確保しやすくなっているのが魅力です。職場から仕事を持ち帰る方や、そもそも自宅で仕事をされている方が家族にいらっしゃる場合、DEN表記の物件は狙い目かも知れません。