マンションの耐用年数について。(兵庫県/郵便配達/62歳/女性)

私は兵庫県に住む62歳の郵便配達です。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。


マンションの耐用年数は今までは大体60年と言われてきました。この60年という数字の根拠がどこからきているかと言いますと、鉄筋コンクリートの建物の資産を計算する便宜上、財務省が一律で決めた法定耐用年数の60年からきているかと思われます。マンションも鉄筋コンクリートの建物の一つですのでその数字があてはめられたのでしょう。しかし1998年の税制改正で、それ以降の鉄筋コンクリート造の建物の耐用年数は47年と13年も短くなっています。また2002年に国土交通省が作成した報告書ではマンションの平均寿命は46年、建て替え物件の着工時期は築後37年となっています。でも実際には同じ鉄筋コンクリートでできた建物でも法定で定められた年数よりも寿命が短かったり、逆にもっと長かったりするものと差があります。


鉄筋コンクリートでできたマンションの耐用年数は、使用された素材やメンテナンス、そして地震などの災害にあったかどうかによっても随分変わってきます。例えばコンクリートの水セメント比や鉄筋のかぶり厚さなどで劣化の度合いが変わってきます。コンクリートと水セメント比とはコンクリートを構成するセメントと水の割合のことです。セメント量に対して水の割合が高い場合はそのコンクリートを使用して建てた建築物は、時間経過とともに収縮が起こりやすくヒビが入って劣化を早めます。また鉄筋のかぶり厚さとは鉄筋の周りを覆うコンクリートの厚さのことで、厚ければ厚いほど鉄筋が錆びにくくなりますので劣化を防ぐ事ができます。このように使用する材質や構造とメンテナンスの仕方によってマンションの耐用年数も変わってくるのです。