マンションの耐用年数が長いことのメリット(香川県/建築士/49歳/女性)

私は香川県に住む49歳の建築士です。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。


マンションを購入するときに耐用年数は何年くらいを想定しているでしょうか。一般には30~40年などといわれています。実際に30年程度で取り壊しや立替を行っているマンションは多数存在します。マンションの耐用年数は特別な自然災害を除けば建物本体の強度で決まります。大半が鉄筋コンクリートで出来ているわけですが、時間の経過とともにコンクリートが収縮することでひび割れや雨水の浸入が発生し、それによって鉄筋が腐食します。このコンクリートの収縮をなるべくさせないようにすることに関係してくるのが水の含有量です。一般に、水を多く含んでいるコンクリートは収縮が起こりやすいとされます。よって収縮が起こりやすいということは耐用年数の短い建物だということになります。


実際に30~40年程度で取り壊されている建物の中にはコンクリート以外の原因もあります。それは配管の劣化です。マンションには様々な配管が設置されていますが、古くなった配管は交換が可能なのです。ですが、古い建物の中には取り壊す以外に交換が出来ない設置方法になっているものが多く、それらは30年程度で取り壊しを余儀なくされているのです。最近はリフォーム技術が向上し、内装や住宅設備などは新築同様にリフォームすることが出来るようになっています。建物本体さえ丈夫に作られていれば何十年に渡ってそのマンションに住むことが出来ます。出来るだけ耐用年数の長い物件を選んで購入すれば何世代もその家に住むことが出来るでしょう。