私は福島県に住む64歳の弁護士です。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
分譲マンションを購入するに当たり、建物の耐用年数はどのくらいなのか、という関心をお持ちの方は多いでしょう。木造一戸建てよりも鉄筋コンクリート造りのマンションの方が、当然のことながら耐用年数は長いだろうと、漠然と思われている方が殆どではないでしょうか。中古で分譲マンションを購入される方もいますので、ここで一度キチンと理解しておきましょう。国土交通省関係の資料では、マンションなど鉄筋コンクリート造りの場合の建物の寿命は38年などとされている場合が多いようです。これを信じて、新築で購入した物件38年前後で住めなくなってしまう、と思われている方もいらっしゃいますが、実際の耐用年数はもっと長いことがほとんどなのです。
この寿命38年説の根拠は、建て替え工事を実施したマンションの築年数の平均値から来ています。言わずもがな、築年数がこれ以上の物件はいくらでも見かけますし、実際に問題なく居住者の方が生活されています。つまり、この数字は取り壊した物件の平均築年数に過ぎず、実際の耐用年数を適切に表したものとは言い難いものがあります。それでは、実際の耐用年数は本当のところどうなのでしょうか。鉄筋コンクリート造りの場合、45年~60年ほどが実態の数値に近いと考えられます。我が国の設計や工事の技術水準は、間違いなく世界のトップクラスです。適切な設計、施工、管理修繕が実行されていれば、鉄筋コンクリート造りならば本来最低100年程度は問題なく居住可能なのです。