僕は新潟県に住む38歳の洋裁師です。僕のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
日本人は新築住宅を好む傾向がありますが、中古物件も含めて購入を検討するときにはまず「マンションの耐用年数はどのくらいなのだろう」と考えるのではないでしょうか。国土交通省がこれまで公表してきた資料によると、マンション(RC/鉄筋コンクリート造)の耐用年数は37年としているケースが多くありますが、実はこの数字は取り壊された建物の築年数だったり、建物の新築数を取り壊し数で除した数字だったりで、実際の寿命とは言えないのです。37年よりも築年数がもっと経過したマンションはたくさんあります。マンションの本当の寿命には諸説があり、例えば100年を超えていたり、68年などという研究がありますが、思いのほか長持ちするイメージです。
適切な点検や修繕を行う慣習がなかったこれまでの状況で推計していることから、おそらく、今後は所有者の意識によってもっと寿命が伸びて行くことになるでしょう。また、建物の寿命自体を伸ばす技術も時間の経過とともに進歩しています。築80年のRC(鉄筋コンクリート)造の建物がリノベーションされた実例もあり、コンクリートの強度には問題ないことも試験で確認がされています。もちろん劣化している部分もあるため、一部鉄筋の張り替えをし、フレッシュコンクリートを注入するなどして補修を行い、表面にポリマーセメントモルタルを塗布することで、寿命は60年程度プラスされ、築140年まで伸びると認定されました。そう考えると、きちんとメンテナンスがされていればあまり建物の耐用年数を気にする必要はないとも言えます。