私は静岡県に住む55歳の造園コンサルタントです。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
東日本大震災後、マンションの耐震性に関心が高まっています。これからマンションを選ぶ際は、建物の耐震性だけではなく、地盤にも注目する必要があります。地震の揺れ方は地盤に大きく左右されます。同じ震度でも、地盤が柔らかい場所は揺れ方が大きく、建物が沈んだり壊れたりするリスクも高まります。そのため、マンションを建てるとこは地盤調査を綿密に行い、軟弱な場所であれば対策が打たれることになります。固い地層が地表近くにある場合は、基礎を直接のせますが、地盤が軟弱な場所では、地中深く支持層まで杭を打って基礎を下から支える対策をとります。地震で地面が揺れても、杭で支えるので建物が沈んだり倒れたりすることはありません。
東日本大震災では、地盤の液状化による被害が広がりました。しかし、液状化のリスクがある場所にマンションを建てる場合、多くは対策が打たれるため、建物そのものが被害を受けたケースはほとんどなかったといえます。想定外だったのはライフラインの寸断です。液状化などで敷地と外部を分ける道路境界線に段差ができると、水道管やガス管などのライフラインが壊れることがあります。液状化して建物自体は大丈夫でも、ライフラインの寸断は多くの場合、想定外だったようです。現在は管のつなぎ目に柔軟性のある材料を使うことで、損傷を抑えるケースもあるようです。今後のマンション選びの際は、地盤と建物の耐震性をセットで考えるようにしましょう。