僕は長野県に住む42歳の船員です。僕のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
2011年の東日本大震災(マグニチュード9.0)は世界で4番目に大きな地震となりました。1960年のチリ地震がマグニチュード(M)9.5、2004年のスマトラ沖地震がM9.3、1964年のアラスカがM9.2でした。いずれも大きな津波被害が出ています。1995年の阪神淡路大震災の建物被害は全壊約10万棟、東日本大震災は全壊約12万棟で、東日本大震災のほうが大規模なものになりました。また、東日本大震災では、揺れよりも津波や火災による被害が多かったようです。2008年6月に岩手・宮城内陸地震が発生しM7.2でした。この時の家屋の被害状況を見ると、阪神淡路大震災などに比べ非常に少ないものでした。専門家の見解の一つに、雪が積もりにくい鉄板製の屋根が多く、瓦屋根に比べて軽い屋根構造が多いこと、開口部が小さいなど雪国ならではの構造が強かったのではないかというものでした。
現在の耐震基準は1981年(昭和56年)に制定された「新耐震基準」が元になっており、その耐震性は、震度6強から震度7程度に対し建物が倒壊・崩壊しない程度となっています。倒壊・崩壊しない程度というのは「人命が損なわれるような壊れ方をしないこと」を指しています。中国四川省大地震では、多くの建物かがれきの山になり多くの人命を奪いましたが、あのような壊れ方はしない、という意味です。阪神淡路大震災で倒壊、崩壊した建物を調査した結果、倒壊した多くの建物が、この基準ができる以前に建てられたものだったことがわかりました。1981年の新耐震基準以降に建てられた建物のほとんどに大きな損壊が見られなかったことで、現在この基準は最低限守るべき基準とされ、マンション購入の際の目安ともなっています。