マンションの共用部分(福島県/和紙職人/73歳/女性)

私は福島県に住む73歳の和紙職人です。私のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。


マンションには専有部分と共用部分があります。共用部分の代表的なものはエントランスホール、エレベーター、階段、廊下、屋上などですが、他にも多数あります。逆の見方をすると専有部分以外は全て共用部分であると言えます。居室内は専有部分ですが、その考え方には2種類あります。壁芯基準と上塗基準です。壁芯基準とは、隣室との壁の中央からが自分の専有部分との考え方です。上塗基準とは、壁紙からが専有部分であって、壁の内側である躯体は専有部分ではないとの考え方です。法的にはいずれの考え方もできますので、マンションによって専有部分の計算方法が違うことを認識するべきです。同じ平米数でも上塗基準の方が壁芯基準よりもやや広いのです。


マンションのベランダは、隣室との間に境界壁がありますが、火災の際に逃げられるように簡単に壊せる構造になっています。このベランダも実際には共用部分になります。廊下には隣室との境界に何もありませんので、専有部分だと考える人はいません。ベランダは専有部分と思われがちですが、実際はそうではありません。もちろん、専有部分ではないからという理由で、勝手に他人のベランダに入り込むことはできませんが、法的には居室の所有者の専有部分ではないのです。しかし、ベランダは通常は第三者が使用することのない部分ですので、居住者が植栽をしたり、敷物を置いたりしても問題はありません。使用は居住者専用ですが、所有は共用部分になるのです。