僕は福岡県に住む74歳のスチュワーデスです。僕のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
マンションには居室所有者の専有部分と共用部分があります。居住者は火災保険や地震保険に加入しますが、その対象になるのは専有部分のみです。その他の部分は対象になりません。エントランスホール、エレベーター、廊下、階段、ベランダ、屋上などの共用部分が火災や地震で損害を被っても、居住者の保険からは保険金は支払われません。この共用部分はマンションの管理組合が管理費の中から保険料を支出して火災保険や地震保険に加入するのが一般的です。管理費の金額はその保険料も見込んで水準を設定されています。ほとんどの場合、管理組合の理事会や役員会などで、加入する保険会社や保険の商品内容を決定して加入することになっているのです。
所有者がある居室から火災が発生して、その結果として共用部分に損害が及んだとしても、その居室の所有者には共用部分の修理をする義務はありません。管理組合に対する賠償責任もありません。失火責任法という法律があって、火災による他人に与えた損害については、賠償責任を負わないことが定められているからです。これは、大規模な火災が起きた結果として、火元に全ての賠償責任を負わせることは酷だからです。それぞれの居室の所有者が、自らの火災保険でリスクに備えなければならないのです。火災保険は火元が隣家などの外部であっても保険金は支払われます。自分の所有部分は自分で火災保険や地震保険に加入し、その他は管理組合で加入していれば安心です。