デザイナーズ不動産を検討する(兵庫県/陶芸家/68歳/男性)

僕は兵庫県に住む68歳の陶芸家です。僕のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。


情報番組などで、個性的な物件が紹介されることがあります。斬新なデザインが特徴で、はしごで部屋同士が繋がれていたり、隠し扉があったり、おもしろいデザイン性に驚かされます。こうした住宅の多くがデザイナーズ不動産です。デザイナーズものとは、有名なデザイナーが物件の設計にかかわり、こだわりの作品として仕上げる物件のことです。個々のデザイナーごとに個性が異なり、斬新性、目新しさが目立ちます。こうした物件は、一見すると暮らしにくい印象を与えますが、実際のところはどうなのでしょうか。情報番組では、住んでいる人の要求も取り入れて作られていると紹介されていますし、住人は皆、自己の住宅に満足しているように映っていますが、現実はどうなのでしょう。


デザイナーズの住居に違和感や抵抗感を覚える人も多いと思います。毎日の暮らしを考えると、個性よりも平凡な当たり障りない作りの方がしっくりくると考えるからでしょう。しかし、デザイナーズものの住居は、暮らす人の利便性についても非常によく考え抜かれています。したがって、暮らしにくいということはないのです。昔ながらの日本の住居は、壁で仕切られ、小部屋が多い傾向にあります。そうすると空間の連続性が分断され、暮らす人のコミュニケーションがとりにくくなってしまいます。デザイナーズものは、空間の連続性を意識した作りが多く、家族の団欒を促す作りになっています。また、収納スペースなども隠し扉の向こうに作られており、暮らしやすさにも配慮されているのです。