僕は山口県に住む34歳のきゅう師です。僕のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
311大震災以降、少々タワーマンション買い控えの動きが見られましたが、現在はアベノミクス効果もあるのか、随分回復しています。首都圏直下型地震のリスクも報道される今、買いたいけど耐震性が気になる、と躊躇している方もいらっしゃることでしょう。ここでタワーマンションの安全性を考えてみましょう。そもそも高層建築物は耐震構造ではなく、制震構造もしくは免震構造となっています。万一大地震に襲われた時は、倒壊しないように地震の揺れに合わせて建物自体が揺れて負荷を逃がす仕組みになっているので、強風時も揺れを感じる場合がありますが、この揺れこそが地震に強い証でもあります。このように建物自体の構造的は地震に強いタワーマンションですから、問題はどのような地盤の上に建っているのか、これに尽きます。
さて湾岸エリアなど、タワーマンションは埋立地にも多く立地しています。埋立地は地盤の強度が気になるエリアです。実際には丸の内から八重洲にかけても江戸期の埋立地なのですが、そのような古い埋立地で液状化などの被害は寡聞にしません。311大震災時も液状化などの報告があったのは、浦安や有明など最近の埋立地でした。ところが、新しい埋立地の中でも葛西エリアは液状化の報告はありません。これは葛西エリアの埋立てに粘度の高い建築残土を使用したためです。したがって、埋立地のタワーマンション購入を検討する時は、どのくらい前の埋立地であるか、埋立てに使われた材料・土壌種類は何であるのかなどを確認してみることが有効です。また、埋立地以外に建てられた物件であっても、どの様な地盤であるのかを確認するのは、耐震性を重視するならば非常に重要なことです。