シニア世代のマンション購入が増加中(兵庫県/建設コンサルタント/30歳/男性)

僕は兵庫県に住む30歳の建設コンサルタントです。僕のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。


現在のシニア世代では、住み替え前の住まいが一戸建ての場合は75%程度が一戸建てに、逆に住み替え前の住まいが分譲マンションの場合は同じく75%程度が分譲マンションを購入して住み替えています。しかし、住み替えの時期から見てみると面白い傾向が見えてきます。住み替え前が持ち家一戸建ての場合、11年以上前は持ち家一戸建てへの住み替えが90%以上だったのに対し、最近10年間では40%程度にまで激減しています。代わって、分譲マンションへの住み替えが5%以下から35%程度に急増し、賃貸住宅等への住み替えも同じく5%以下から25%程度へと大きく伸びています。また住み替え前の住まいが分譲タイプであった場合、11年以上前は5%程度に過ぎなかった賃貸住宅等への住み替えが、ここ10年間では20%弱にまで増加しています。


そして持ち家一戸建てから分譲マンション、もしくは賃貸住宅等への住み替え理由として、子弟の独立、公共交通の利便性、総合病院やケア施設への通いやすさ、バリアフリー物件、耐震強度などが多く見られます。ここから見えてくるのは、子供の独立や家屋の老朽化をきっかけとして、利便性・安全性を追及したコンパクトな都心部の物件へのシニア世代の関心が高まっている、という傾向です。また現状の住まいの購入金額を見てみると、持ち家一戸建て、分譲マンション共に年齢が上がるに比例して高額物件の割合が高くなっている反面、3000万円以下のお手頃物件の購入も増加しており、二極分化の傾向が顕著になってきています。さらに購入時の年齢が上昇するにつれ、自己資金の高額負担の割合が高まっていることから、銀行借入の困難な高齢者が住み替え前の住まいの高額な売却資金を活用し、住み替え物件の購入を行っている可能性が高いです。