僕は福井県に住む65歳の美術です。僕のコメントが、少しでもあなたのマイホーム購入のお役に立てれば嬉しいです。
マンションの室内が専有部分にあたることは比較的容易に理解できますが、隣家と接している境界壁や上下階の部屋との境界を構成している床や天井などについては、なかなか判断に悩む部分があります。いったいどこまでが専有部分で、どこからが共用部分なのか、簡単に判断することができません。普段はそれでも困りませんが、リフォーム工事を実施する場合には、境界線をはっきりさせる必要があります。なぜならば、所有者が自由にリフォームすることができるのは専有部分のみに限られているからです。共用部分は、マンション所有者全員の共有物ですので、個人が勝手に手を加えるわけにはいきません。原則的には管理規約で定められているのが普通ですが、ごく大雑把な記載しかされていないケースが多いので、トラブルになってしまうことが少なくありません。
新築マンションの販売広告などを見ると、壁の中心までを専有部分として取り扱い、それに基づいて計算された専有面積を表示しています。その方が面積が広くなりますので、広告を見る人に良い印象を与えることができるからです。しかし、壁心で専有部分と共用部分を分ける考え方は、実際のマンション管理の局面においては採用されていません。壁の厚さの中央部分まで各居住者が自由に変更できるということになると、壁の機能が損なわれてしまう可能性が出てきます。そのため、現実には壁の躯体は共用部分にあたり、表面の上塗り部分のみが専有部分とされているケースが多いです。この考え方は、壁だけではなく、床や天井などについても採用されています。